批評
非常に面白い脚本が見られるアニメとなっている。
今作の大まかな内容は、「魔女を倒す魔法少女の戦いを見ていくと同時に、主人公がある魔法少女から執着される」というファンタジーアニメだ。一見ただ敵を倒すだけのアニメに思われるかもしれないが、実は従来の魔法少女ものの掟を覆す要素が非常に多い。
今作は謎が謎を呼び、先が全く読めない。
上述のあらすじで書いてある「ある魔法少女から執着される」理由は何なのか、一体これがこうなるとどうなるのか等と、視聴者は疑問を抱き続けるだろう。
多くの謎によって先読みが不可能である分、謎が明かされたときは興奮できるし、その真実も非常に衝撃的なものが多い。伏線も至るところに張られており、後半は物語の見方が大きく一変するのだ。
物語の見方が一変するほどの脚本は、初期に視聴者が思い描いていた魔法少女ものとはかけ離れていて、従来の魔法少女ものの掟を覆していると感じるのではないだろうか。
また、展開が進むに連れ、主要人物全員に非常に人間味があると感じるだろう。
「魔女を倒す魔法少女の物語」よりも、主要人物一人一人の内面がしっかり描かれ、それぞれに共感できる人間劇という印象が強まるのではないだろうか。「魔法少女」という、他の人とは違う役割を担う彼女たちの行き着く末が非常に気になるだろう。
面白い脚本が見たい方におすすめである。
スタッフ・キャスト
監督:新房昭之
脚本:虚淵玄
キャスト:悠木碧 斎藤千和 水橋かおり 喜多村英梨 加藤英美里 野中藍 他
2011年制作/全12話/日本