※初めに、今作は『ジョーカー』の続編であり、前作の視聴は必須となります。
今作の批評内に前作のネタバレが含まれますので、それでも良いという方のみお読みください。
批評
『ジョーカー』の続編である今作は、なるほどと思える方法で続きが描かれ、前作から残された謎を解明していく構成となっている。
今作は前作のような様々な社会問題を強く描いた劇とは違い、アーサー・フレックという人間を強く描いている。
彼は本当にジョーカーになるべき人間だったのか、彼は完全に悪であるジョーカーとして生まれ変わったのか、それとも良心を持ったアーサーのままでいるのか、前作の彼の妄想の範囲はどこまでだったのか、などと、ある方法で謎を解き明かしていくという感じだ。
そして今作から新たにアーサーが惹かれることになる女性キャラクターが登場する。
アーサーと彼女は音楽によって互いに愛情を表現し、妄想の中でも表現される。
そして彼女も同じくアーサーに惹かれていき、徐々に狂人となっていく。
そんな彼女との付き合いの中でアーサーはあることに気付き始める。
その途端に今まで描かれた物語の印象は一変し、非常に残酷な社会の現実を突きつけられる。
前作ほど脚本が洗練されているわけではないが、前作を観た方は必見である。
スタッフ・キャスト
監督:トッド・フィリップス
脚本:スコット・シルヴァー トッド・フィリップス
キャスト:ホアキン・フェニックス レディー・ガガ ブレンダン・グリーソン キャサリン・キーナー ザジー・ビーツ リー・ギル 他
2024年制作/138分/アメリカ