
批評
原作より出来が上回っており、原作以上に考えさせられるアニメとなっている。
今作の大まかな内容は、「誰かをハッピーにするために地球にやってきた宇宙人が地球の人間と出会ったことによって、その人たちの思いもよらぬ裏を知っていき、どうにかして笑顔にさせようと努力していく」というアニメだ。
今作は宇宙人を視点にして展開されるのだが、その宇宙人と登場人物の関係性は衝撃的なものとなっていき、「誰かをハッピーにする」という目的は果たされるのか、視聴者は全く予想できない展開を見届けることになる。
今作は原作からの改変や脚色が上手い。
基本の展開は原作に極めて忠実だが、一部の台詞や場面の改変・省略・追加・順序の違いが原作よりも自然に伝わるようになっていたり、原作では分かりづらかった場面が細かく描かれたりする。これによって、登場人物の心情がより伝わるようになっている。特に、原作では台詞がなかった場面が登場人物の行動の理由や心情がより伝わるようになっていて、原作以上に上手い。
これらはまさにアニメだからこそよく伝えられるものとなっており、これらのおかげで新たに原作以上に考えさせられる箇所が生まれている。
今作は設定が上手い。
そもそも、宇宙人は地球のことを何も知らないのと、「誰かをハッピーにする」という目的を持っているため、出会った登場人物の生い立ちや置かれた状況が地球では当たり前で、それが「ハッピーなこと」だという思いを抱くことになる。
この「地球のことを何も知らない」というギャップを活かした展開が描かれ、視聴者は思いもよらぬ感情を多くの場面で抱くことになる。宇宙人にはそのように思えてしまうのか、なぜ登場人物がこのようになったのか、そのようになった原因は何なのかなど、原作を読んでいない方にとっては想像を絶する展開となっているだろう。
そんな展開の中にも伏線が多く張られていて、全く予想できない展開となっており、本当に宇宙人は「ハッピーにする」という目的を達成できるのか全く分からない構成となっている。
以上のことから、今作は総合的な出来は原作を超えていると言える。原作がアニメで動いているところを見たい方や、原作で一部納得いかないところがあるという方は必見である。
それ以外では、面白い脚本が見たい方や考察が好きな方におすすめである。
原作は↓
スタッフ・キャスト
監督:飯野慎也
原作:タイザン5
2025年制作/全6話/日本
