今作の主軸は江戸川コナンこと工藤新一と同様に、ある薬を飲んで体が縮んだ灰原哀の救済劇だ。
灰原の本当の正体を知り、殺そうと迫ってくる組織の恐怖が描かれ、コナンという作品をよく知らない人でも緊張感があふれるよう工夫されている。
そして今作はとにかく主要人物に焦点を当てた物語となっていて、事件の描写が少なくなるという欠点もあるが、人物に思い入れし、安否が気になる作りになっている。
コナンについて全く予備知識がない人には物凄く満足はできないかもしれないが、どの年齢層も純粋に楽しめる作品である。