
批評
薬物中毒によって人が破滅していく地獄を描いた原作を、映像的に伝わりやすいよう地獄を再構築した映画となっていて、薬物中毒の恐ろしさを非常に強く実感できる。
今作は演出のクセが良い意味で非常に強烈だ。正直、強烈すぎる。
これは視聴者に強烈な印象を残すためだけでなく、言葉による説明がなくとも伝わるように工夫されている。
実は今作は原作で描かれていた登場人物の心の内は描かれないため、演出面で補われている。
そして、今作は原作から地獄が再構築されている。
原作の映像化されなかった部分や改変部分は多いが、原作未読の方も違和感を感じないように脚色されている。
今作はあまりにも現実的な薬物中毒の恐ろしさを知ることができる。今作によって薬物に対する印象は大きく一変することは間違いないだろう。
濡れ場の場面があるため子供の視聴はできないが、原作を読んだ方だけでなく、一度は全ての大人に観てほしい映画である。
原作は↓
スタッフ・キャスト
監督:ダーレン・アロノフスキー
脚本:ヒューバート・セルビー・Jr ダーレン・アロノフスキー
原作:ヒューバート・セルビー・Jr
キャスト:エレン・バースティン ジャレッド・レト ジェニファー・コネリー マーロン・ウェイアンズ クリストファー・マクドナルド 他
2000年制作/102分/アメリカ
